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ザ・キャンパス NOW

「企業戦略に活用が期待される相関と回帰分析」

第3回 ビッグデータ実践フォーラムより

大阪電気通信大学金融経済学部の情報教育を実践に展開する公開講座「ビジネスとIT講座」シリーズの最終回が、7月18日、大阪電気通信大学・寝屋川駅前キャンパスにて、講師に元関西電力株式会社 今里健一郎さんを迎えて、「企業戦略に活用が期待される相関と回帰分析 ~仮説とデータ検証でお客様の心理をつかむ~」をテーマに開催されました。
「企業戦略に活用が期待される相関と回帰分析 ~仮説とデータ検証でお客様の心理をつかむ~」をテーマに、熱心に話される元関西電力株式会社 今里健一郎さん。
「企業戦略に活用が期待される相関と回帰分析 ~仮説とデータ検証でお客様の心理をつかむ~」をテーマに、熱心に話される元関西電力株式会社 今里健一郎さん。

■ビッグデータ時代の顧客心理を深く探る

“相関と回帰分析”と聞いただけでなんだか難しそうですね。でも、今里先生の楽しく、分かりやすい講義で、初心者でも「とっつきやすそう!」と思えるお話でした。
まずは東京のあるコンビニを例に事例を話されました。
この店舗では「サラダはOLが昼食の“プラス一品”として買うもの」と思い込み、昼前の納品便で大量発注。が…、ある時、少量ながらも、夕方の便で発注したサラダが案外売れていることに気づいたお店。
そこで細かくデータ解析を行った結果、売り上げは「夜の退社時」と重なっていることがわかったことから、「ここに新しいニーズがあるのではないか。もっと売れるはずだ」と仮設を立てて大量発注。
実は、OLが朝食用にかなり買っていて、仮設の正しさは検証され、サラダは夜だけでも相当数出るようになったとか。
POSデータの分析と店舗の気づきで、売り上げアップを果たした身近な好例を、興味深く紹介されました。

■散布図で描き、理解を容易に!

続いて、分析に欠かせない、
1.散布図
2.相関係数
3.重回帰分析
4.重回帰分析でロスを低減した例
5.ポートフォリオ分析
6.仮説と検証で販売の問題を分析した例
を説明されました。

散布図の説明では、「折込チラシの費用と売上金額」の関係を図示。新聞へのチラシ広告が、売り上げに寄与しているのかどうか、町全体で描いた散布図と地域別に層別した散布図で描いたものを比較・考察することで、チラシ効果を視覚的に理解できることをレクチャーされました。

■複数の要因から1つの結果を推測する

また、重回帰分析は、複数の要因から1つの結果を推測する方法で、例えばコンビニ売上高に対して、要因(面積、接客態度、立地条件、明るさ)などの関係度合いを偏回帰係数(回帰分析において得られる回帰方程式の各説明変数の係数のこと)などで調べていく方法。
これらの分析を行う上で、高価な分析ソフトもありますが、Excelを使って分析することが可能で、勉強すれば身につきそうです。
会場からは、「先生の講義で、儲かっている企業や商店は、仮説とデータ検証でお客様の心理をつかみ、売り上げを上げているんだということを知り、こんな分析方法があるんだ、ということを学んだだけでも、ずいぶん勉強になりました」という声がありました。