「匠に学ぶ」を掲げる美術授業が、8月29日（金）、寝屋川市立友呂岐中学校で行われた。
2年生の4クラス148人を5クラスに再編して、伝統工芸の優れた技能を持った5名の"匠"を迎えた。
このうち、音楽教室で行われた授業では、漆職人である長野県の伝統工芸士、小林広幸さんが美術科の細田英美教諭とともに教壇に立ち、漆のことや漆工芸品の歴史を話した。
はじめは、漆工芸品のことを聞かれても反応がなかった生徒たちだが、椀などの食器や正月のおせちを入れる重箱などに用いられていると聞いて、少し反応があらわれた。
このあと、自分たちで漆の技法に触れる場面では、荒目と細目のサンドペーパーを使い分けてスプーンの柄の模様を研ぎ出す作業を体験した。研ぐうちに指が痛いと言いながらも、まだらで緑色の光沢の生地が出てくると歓声が上がった
初めは大胆に、最後は柔らかく研ぐ繊細な作業を体験し、日本の伝統工芸の良さを体感したようだった。
スプーンは漆を更に塗ったのち、後日マイスプーンとして各自に渡される。

河内新聞　第1189号より