無宗教の葬儀は宗教者を呼ばずに親族・参列者のみで行う
葬儀の方法です。
メモリアルハートでの受注でも年間で数十件は承ります。
この受注内容は殆どが通夜、式を行わない直葬です。
直葬の遺族様は、今後も宗教者とのお付き合いもしない。
親族との付き合いも殆ど無い方です。
このような方はお金をかけずに、埋葬や後の供養も
それなりに独自でされる計画をお持ちの方が多いのが特徴です。
この点については無宗教形式のメリットと言えるでしょう。

対して多くは無いですが通夜、葬儀の２日葬、もしくは１日葬で
無宗教形式を望まれる方も居られますが、実は厄介な問題を含みます。
遺族に宗教観が無く、遺族以外の親類にも納得されているなら
結構でしょう。しかし宗教者の読経が無かった為、例えば故人の
兄弟姉妹などから激しく責められたと言う話はよくある話です。

もう一つは式中に無宗教葬儀のイメージを喪主様や施主様が連想出来ない
問題です。
開式から３０分近くの時間をどう使うか、演奏や故人様の映像制作を
提案しますが勿論、宗教者のお礼同等かそれ以上の費用は発生します。
「そんなの要らないよ」「親族だけで静かに送りたいんだ」
このような意見は遮ることは出来ないので、葬儀屋としては焼香、或いは
献花などで開始するように計画しますが、親族が少ない場合、あっという間に
終わり、静まり返った式場の何とも言えない雰囲気に「おいおい！葬儀屋さん何とかしてくれよ！」となる訳ですが、その場を繋ぐにも限界が有ります。

信念を以て無宗教を希望されるなら宜しいですが、宗教者の費用などの
節約を考えての行動なら考え直された方が良いでしょう。
今後の法要や、納骨の事も有りますし、宗教者の参加する葬儀が本来の
大切な方を送る葬送儀礼なのですから。